---------------------------------------------------------------------------- 【  曲 名  】トランペットのための「径(みち)」/Paths 【 作曲者名 】武満徹/Toru Takemitu 【 作詞者名 】なし 【データ作成者】窪田 洋(TBE00266) 【 データ形式 】MIDI Format 1 Timebase 120 【 対応音源 】SC-88 【 圧縮形式 】LHA 【 出 版 社 】SCHOTT ---------------------------------------------------------------------------- 武満徹さんのトランペット(C管)ソロ作品です。1994年9月21日「ワルシ ャワの秋」のヴィトルド・ルトスラフスキ追悼演奏会で初演され、初演したトラン ペット奏者ホーカン・ハーデンベルガーに献呈されています(楽譜の奥付は94年 11月初版となっているので、初演直後に出版されたことになりますね)。 スコアには以上の初演経緯の記述だけなので、作者の意図は不明ですが、トランペ ットソロによる哀歌であることは間違え無いでしょう。武満さんはさまざまな楽器 に独奏作品を作曲していますが、トランペットは初めてではないかと思います。追 悼の音楽をトランペットソロでやるという所が武満流ですね。 全曲、全く小節線のない楽譜(現代作品ではめずらしくはありません)で、三連譜 、5連譜、はては付点4分音を4等分したり、2分音を5等分したりする音の長さ が連発され、さらにそれらの音がタイで他の音に繋がったりするものだから、電卓 片手(音の長さを計算するためです)にステップ入力しました。このため、音の高 さの間違え以外に、音の長さの間違えを頻発させている可能性があります。 また、トランペットの弱音器として、通常のストレートミュートではなく、ハーモ ンミュート(いわゆるワウワウミュート)が指定されています。この部分(チャネ ル2番)、どういう音色を使えばいいのか良く分からないので、とりあえず、GS 音色のMuted Trumpet を多少加工して、使用しています。曲想から判断すると、も う少し上品な響きの方が良いような気もするのですが、何かアドバイスいただけれ ば幸いです。 しかし、このような悪条件(?)にもかかわらず、曲は極めて自然に聞こえます( 甘ったるすぎるという人がいるかもしれない)。不自然な部分があるとしたら、全 てデータ作成者の腕の問題ですので、忌憚のないご批判を頂戴したいと思います。 SC88で調整したため、他のGS音源でも聴くのはちょっと厳しいでしょう。                                  窪田 洋