------------------------------------------------------------------------- 【  曲 名  】ピアノのためのインプロヴィゼーション第1番 【 作曲者名 】柴田南雄/Minao Shibata 【 作詞者名 】なし 【データ作成者】窪田 洋(TBE00266) 【 データ形式 】MIDI Format 1 Timebase 120 【 対応音源 】SC-88 【 圧縮形式 】LHA 【 出 版 社 】音楽之友社 -------------------------------------------------------------------------- 柴田南雄さんは、今年の2月に亡くなりましたが、1916年(大正5年)生まれ の作曲家で、作曲活動だけでなく、著作、テレビ・ラジオの解説など幅広く活動さ れたので、ご存じの方も多いと思います。昨年、「わが音楽、わが人生」という自 伝が、岩波書店から出版されています。明治時代からの日本の音楽の歴史と柴田家 の歴史そして柴田さんの音楽家としての歩みが重層的に記述された、興味深い内容 の著作だと思いました。結果的に遺作となってしまったのは残念です。 柴田さんは、初期はドレミの世界。戦後は無調の音楽。更に、1970年代以降に は合唱作品を中心とした汎音楽のスタイルへと、作風を大きく変えています。 ピアノのためのインプロヴィゼーション第1番は1957年に作曲されたピアノ独 奏曲です。従って、無調の音列技法をとる作品ですが(^^;、柴田さんらしい軽妙洒 脱な音楽なので、お楽しみ頂けるかと思います。 以下、「日本ピアノ名曲集U」から作者のノートを引用します。 『「インプロヴィゼーション(即興曲)」は1957年7月の作。同年8月12日 、軽井沢の第1回現代音楽祭で本庄玲子さんによって初演され、その後第一生命ホ ール、ブリジストンのホール、札幌などでやはり彼女の手によって演奏された。気 楽な気分の小曲で、題名はしいて言えば音列の自由な即興の意味でつけられた。』 FMIDICLAオフ会でヤマハのピアノ音源(P50M)の試聴用に準備したデータです。台 風で行きそびれ、聴いて頂けなかったのですが(^^;。 ピアノの様々な奏法(単音の連続、和音の連続、同音の連打、オクターブでの進行 、超高域/超低域の音の強打/弱打、スタカート、テヌート、アルペジオ、前打音 、トレモレなど)が次々と出てくるので、ピアノ音源の試聴用に恰好の曲だと思い ます(^^;;;。 音源の指定はSC88となっていますが、調整はヤマハのピアノ音源(P50M)で行いまし た。SC88で聴いてもそんなに違和感はないので(ちょっと中低域が貧弱な音になる のはどうしようもないのですが)、そのままアップします(P50Mの設定も残してあ ります)。 データはP50Mの設定後、SC88の設定を行うようにしてあります。P50Mで聴く場合は SC88設定トラックをお手持ちのシーケンサでミュートさせてお聴き下さい。 また、チャネルの2番/3番はピアノのハーモニックスをシミュレートするデータ が入っています。P50Mの場合゛同時発音数が不足するので、このトラックもミュー トさせた方が良いかと思います。SC88、P50M以外の音源でお聴きになる場合は、お 好みで調整して下さい。 この MIDファイル、僕の環境(AT互換機、Windows、S-MPU)では、MiyaPlay の S-MPU SEQ MODEで正しく再生できません(曲の終わり15小節手前から発音しなく なる。MiyaPlay Light/95 どちらも同じ)。 他のソフト(CODA、DOS/V版のMIMPI、DECOPLAYなど)では問題なく再生でき、また MiyaPlay でも S-MPU SEQ MODE でなければ正しく動作します。MIDファイルの内容 を覗いてみましたが、特に変なところは無さそうなので、原因は不明です。 MiyaPlay をご使用の方は非SEQ MODEで再生してください。 お叱り、ご指導、ご感想など、該当の会議室にてお待ちしております。 最後になりますが、柴田さんが亡くなられたことは本当に残念です。つつしんで、 ご冥福をお祈りします。 窪田 洋